早稲田vs東芝府中

２月１２日　日本選手権準決勝　
早稲田vs東芝府中　秩父宮ラグビー場

トップリーグとマイクロソフト杯の２連覇の
今シーズンで１番強いと思われる東芝府中。
確かに、今シーズンのワセダは
２０年に１回出るかでないかという超強力チームに仕上がったが、
やはり、実力の差はいかんともしがたく完敗だった。
特に、トヨタ戦での大きな勝因の１つであったラインアウトでは、
今度は逆に研究されたらしく、
後半半ばまで、ほとんど生きたボールを確保できなかった。
何度かトライチャンスがあったけど、プレッシャーがきついのか、
ここぞという場面でミスが多かった。
密集戦でも、筋力、パワーの差で、生きたボールがあまりなかった。
たまにBKに展開しても、
攻め手がないほど分厚いラインディフェンスだった。

ここまで完敗だと、逆に何も書くことがないけれど、
プロ化したトップリーグで１番強いチームに、
後半２０分過ぎまで、かなりくらいついてたのは最大級の評価は出来る。
せめて一矢報いてほしかったが、やるだけやった言うところかな。
前半早々にHO青木が負傷で１時退場。
さらに数分後には脳震盪でFL豊田が１時退場。
（豊田は１度復帰したが、結局交代になった）
これが、この試合の東芝のあたりのきつさを物語ってるのではないだろうか。
１つだけ気がかりなのは、
これまで不動のスタメンだったのを、CTB池上を谷口に変えたこと。
ここだけが不可解だった。

とはいえ、トップリーグ４位のトヨタを破る金星を上げ、
大学選手権ではライバル関東学院をまったく寄せ付けずに、
完勝したほど強かった今シーズンのワセダ。
５年勤めた清宮は去り、来シーズンからは中竹が監督になるそうだ。
今年の強さの１番はなんと言ってもFW。
去年、諸岡を初め、核となった４年生FWがごっそり抜けて
今年はFWには期待してなかったが、
HO青木や、留年したLO内橋、
さらに去年の面子がほぼ残った第３列を中心に
ワセダ史上類を見ないほどの破壊力を誇るほど成長した。
来年は、FWから５人も卒業し、これをどう立て直すかがカギであろう。
反面、BK陣は池上以外ほぼ全員残り、更なる成長が期待できる。
今年のBKはFWに比べ、お世辞にも完璧とはいえない出来だった。
FWが強力すぎて、プレッシャーがきつい場面での展開がなかったので、
東芝戦のようにここ１番でミスが多くなったと思う。
オールドファンならあの程度のFWのプレッシャーなら
もうちょっと動けるのがワセダBKだと認識してるのではないだろうか。
その辺は来シーズンの課題だろうか。

一方、東芝府中のラグビーは２冠の王者にしては、
強さは感じたがうまさは感じなかったし、
見てて胸がときめかないつまらないラグビーだった。
この日はスタメンで３人、控えで２人も外国人がおり、
また攻め手も、ボディビルダーかと思うような体をした選手ばかりが、
力任せに突進してくる感じばかりだった。
２回戦のトヨタやNECもそうだったが、
キーポジションに助っ人外国人を多く起用してるため、
それに頼りすぎの単調な展開ばかりだった気がする。
トップリーグがどうして人気がないのかが、わかる様な気がした。


　　早稲田　　　東芝府中　　　　　　１　前田　　ＰＲ
　　　　　０Ｔ２　　　　　　　　　　２　青木　　ＨＯ
　　　　　０Ｇ１　　　　　　　　　　３　畠山　　ＰＲ
　　　　　０Ｐ０　　　　　　　　　　４　内橋　　ＬＯ
　　　ーーーーーーー　　　　　　　　５　後藤　　ＬＯ
　　　　　０前１２　　　　　　　　　６　豊田　　ＦＬ
　　ーーーーーーーーー　　　　　　　７　松本　　ＦＬ
　　　　　０Ｔ５　　　　　　　　　　８　佐々木　ＮＯ，８
　　　　　０Ｇ３　　　　　　　　　　９　矢富　　ＳＨ
　　　　　０Ｐ０　　　　　　　　　１０　曽我部　ＳＯ
　　　－－－－－－　　　　　　　　１１　首藤　　ＷＴＢ
　　　　　０後３１　　　　　　　　１２　谷口　　ＣＴＢ
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　１３　今村　　ＣＴＢ
　　　　　０ー４３　　　　　　　　１４　菅野　　ＷＴＢ
　　　　　　　　　　　　　　　　　１５　五郎丸　ＦＢ